今回ご紹介するのは、スマートマネーコンセプト(SMC)をベースにしたFXトレード戦略をバックテストした動画です。この戦略は「Smart Money Concept Trading Strategy」として、特に初心者にとってシンプルでわかりやすいルールが設定されているのが特徴です。動画内では、この戦略を用いて3か月間にわたるユーロドルでのバックテストを行い、最終的な成果と気づきについて解説されています。
トレード戦略の設定
このバックテストでは、メタトレーダー4上のSoft4FXを使用し、実際の市場データに基づいて検証を行っています。初期資金として1万ドルを設定し、リスクはトレードごとに2%に限定。トレード機会を見つける時間帯としては、ロンドン市場のオープンからニューヨーク市場のクローズまでとしました。
ステップ1:市場方向と高ポテンシャルな注文ブロックの特定
1時間足で市場の動向を分析し、注文ブロックと呼ばれる重要なゾーンを特定することから始めます。例えば、需要が市場を支配している場面では、構造が上方向にブレイクし、効率性のない状態(ギャップ)が残されていることが多く、そこに「需要ゾーン」が形成されます。ここで重要なのは、価格が上位時間軸での供給ゾーンに達するまでのスペースがあることです。このような注文ブロックが見つかれば、次のエントリーの基準を満たす可能性が高まります。
ステップ2:エントリータイミングの確認と実行
価格が1時間足で特定した注文ブロックに到達したら、5分足に切り替えて細かく確認します。エントリー条件として「キャラクターの変化」(CoC:Change of Character)を確認します。これは、短期的な下落トレンドが終了し、上昇に転じる兆しとみなされます。この変化が見られなければエントリーは行いません。具体的なエントリー方法としては、以下の2つのシナリオに基づいて注文を配置します。
- 効率性の欠如(ギャップ)が生じた場合:注文ブロックのわずか上に買い注文を設定し、ストップロスはスイングロー(直近の安値)より数ピップス下に置きます。
- ギャップが生じない場合:618および786のフィボナッチリトレースメントレベルの中間にエントリーを設定し、リスク管理を行います。
利益確定方法の工夫
利益確定については、固定のターゲット設定を行わず、市場が新たな注文ブロックを形成するたびにストップロスをその注文ブロックの下に移動させます。これにより、価格が目標ゾーンに到達するまで利益を最大化することが可能です。このプロセスは多少の忍耐と時間が必要ですが、一貫した利益を得やすくなります。
バックテストの結果と戦略の利点・欠点
3か月間のユーロドルでのバックテスト結果は以下の通りです。
- シンプルかつルールベース:この戦略は、複数のラインや指標に頼ることなく、明確なエントリールールとストップロス設定があるため初心者にとっても取り組みやすいです。
- キャラクター変化の概念:このエントリー条件を採用することで、不利なトレードを避けることができます。市場が注文ブロックを無視する状況が時折発生しますが、エントリールールがそれを防ぎます。
- 利益追跡のシステム:1度のトレードで市場が大きく動くことがあるため、利益を追跡するこのシステムによりリスク以上のリターンを得られます。1対2のリスクリワード比を固定するよりも柔軟な方法です。
最終結果:成績とライブトレードへの考察
バックテストの結果、約68%の利益が得られたものの、この勝率はライブトレードでは下がる可能性があります。ライブでは感情による影響が避けられないため、実際の成績が異なる可能性を考慮する必要があります。
以上がこの動画の概要です。この戦略は、シンプルでありながら効果的なエントリールールと利益追跡方法を持つため、初心者でも習得しやすいものと言えるでしょう。
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